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三輪洸旗展 ミソサザイと北極星
2024.11.14−19 まめぐら

2024年9月23日
地元、群馬での初の個展開催が終了しました。都内や他県からも多くの方にご覧いただき感謝いたします。特に昨年の足利市立美術館での「顕神の夢」を観た方々がわざわざ遠方よりお越しいただき、大変嬉しく思いました。天候も秋晴れが続き、また紅葉も見頃で本当に素晴らしい6日間でした。古民家カフェ「まめぐら」をこれからもよろしくお願いします。
都内に拠点を置いて、週末は群馬のアトリエに通う生活を15年続けてきた。閑静な住宅街の隣宅の庭には時々ミソサザイが現れて独特の鳴き声で1日の疲れを癒してくれた。2014年に職場も住民票も群馬に移すこととなった。最後の引越しの日、そこにはあの響き渡る高い声の囀りがあった。
あれから10年、アトリエの真北には妙義山が聳えている。群馬の風景をイメージする時に独特の山の稜線がある。まるでそれを象徴するかのようで、地元出身の画家、金井南龍の作品に「妙義(三舳)山の蜃気楼」がある。そこには山や土地の熱量が独特の色彩と形で表現されている。
ここ県境の奥地は空は狭く、陽の沈む時間も早い。そんな狭い空でも夜は北極星が輝きを見せてくれる。9月の初めに個展の打ち合わせに行くと、庭先からミソサザイの鳴き声が聴こえてきた。ふとあの懐かしさが蘇ってきた。
10年を経て新たな土地で聴く高く響き渡る鳥の囀り、その囀りには土地と土地を繋ぐ心地良い音の響きがあった。
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